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我が分身の死

あらすじと感想11 ---我が分身の死---

第97話 8月6日 放映

鳴梁での勝利に満足することなく、李舜臣は全羅道の海岸線に沿り水路開拓に乗り出した。
全羅道、忠清道へ進撃する日本軍から兵糧を回収するなど、忠清道の制海権は朝鮮水軍にあることを誇示したい李舜臣の意志を見せ付けた。

宣祖は朝鮮が再び戦意を取り戻した功績が李舜臣にあることを認めたくない気持ちから、ヤン・ホを送り明軍を慰労する。しかしむしろヤン・ホが李舜臣を称賛すると、さらに気分を害した宣祖は、李舜臣を激励する代わりに「免死帖」(死だけは許してやる)を下す。
鳴梁海戦で再び李舜臣に征服意志をへし折られた豊富秀吉は、脇坂安治に李舜臣の家族の殺害を命じた。
武将対武将として李舜臣と正々堂々と戦いたかった脇坂安治だったが、結局李舜臣の本家である牙山に向かうのだった・・・


<とぶわにの感想>

ただただ胸が痛かったです・・
近所に顕忠嗣があって一番奥の一番てっぺんにこの李舜臣の愛息子ミョンのお墓があります。

豊臣秀吉は李舜臣の勢いを奪い、また報復のために牙山に暗殺部隊を送り李舜臣の家族の命を奪おうとしました。
その時にミョンは家族を守るために勇敢に戦い、そして殺されたそうです・・・
このミョンのお墓の前に立つと、勇敢に戦った姿より、寂しさや無念さが伝わって来るような感じです。

ところで原作「刀のうた」ではこのミョンの死が李舜臣の内面を描写する重要なモチーフとして使われています。

殺された報告を受け取った李舜臣は幼い頃のミョンの乳臭さを思い出します。
ミョンが生まれた頃李舜臣は戦場に身を置く立場でしたので、あまり可愛がってあげることはできませんでした。しかし自分の分身のように思っていました。戦場から久しぶりに帰り、抱き上げた幼いミョン。その乳臭さを事ある毎に思い出します。これは女真という女性の生臭さと共に李舜臣が死する最後の瞬間まで思い出していた「匂い」です。

人にはなにか忘れられない臭覚があるのだろうと思います。感覚的な記憶の中でも臭覚は体の奥深くに染み込まれているような思い出じゃないかと思います。
ミョンの乳臭さと女真の生臭さを思い出しながら、李舜臣はその故郷に帰って行くような、その人生とは正反対の穏やかな死を迎えていきます。

ドラマでは最後の一人になるまで戦い、脇坂にととめを刺されたミョンが本当にかわいそうで、そしてその報告を受け取った李舜臣はいつものように任務をこなしていきます。

クォン・ジュンが気を利かせて
「将軍、今日だけはお休みになられたら・・・」と言うと
「戦場で子を亡くした父親は一人二人ではあるまい」
と変わらぬ表情で語ります。

しかし夜、誰もいない所で
「ミョン・・・ミョン・・・」と慟哭する姿は圧巻で、誰もこの人の悲しみを負うことはできないと思わせられました。悲しみを心に内包しながらそれでも生きる姿・・・これが人の姿なのかもしれません。



第 98話 8月7日放映

兵力と兵糧をある程度確保した李舜臣は大々的な艦船建造計画を立て、順天の倭橋城に駐屯する小西行長を第1目標として日本軍の鋭気をくじく作戦を立てる。

一方領議政、柳成龍は単身倭橋城に乗り込み、小西行長に今がこの戦争を平和的に終わらせる最後の機会であるので、日本軍がこれ以上の損害を出したくないのなら降伏するようにと牽制する。
これを証明して見せるように朝明連合軍は1597年12月加藤清正が駐屯する蔚山城に包囲攻撃を開始する。
食料を水が底をついた日本軍。状況を悲観した加藤清正は自害までしようとする。

一方、統制営。民たちが統制営を自ら奉献したと知った宣祖は、ほろ苦い気分だ。
ユン・ハンシは、ユン・ドゥスに李舜臣と柳成龍が戦乱を治めた忠臣として称えられている現在、もし戦乱が終われば自分達の立場が心配されると、ユン・ドゥスの気持ちを高めて行く。


<とぶわにの感想>
今日は蔚山城戦闘がメインでした。

本当に悲惨な篭城だったようです。水は枯渇し飢えと寒さで加藤軍は多くの戦死者を出しました。

当時加藤軍は1万6000名が蔚山城に駐屯、朝明連合軍は12月22日に攻撃開始、砲撃し城壁を登ろうとするも、城から矢や石を投げて奮闘します。しかし水と食料が底をつき始め、援軍の足も止められたまま加藤軍は苦戦を強いられます。

これに対し朝明連合軍はなかなか戦果を上げられず、年が明けた1598年1月4日、総攻撃を仕掛けます。しかし加藤軍の抵抗も凄く、また近くまで援軍が来ているプレッシャーもあり、朝明連合軍は撤退を余儀なくされます。

12月22日から1月4日まで続いたこの戦闘の被害は日本軍6000名と朝明連合軍は5800名の戦死者を出しました。
朝明連合軍の撤退で日本軍は一応勝つには勝ったものの、海側に後退せざるをえなくなりました。


makimono めにゅう star 登場人物 star 1-4話

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